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以前アルブロンの論文の重たい電子データがアップされた話を紹介したが、その刊行本がようやく手元に届いた。総ページ数が1356頁と膨大なのでどんな形の本だろうと思っていたら三分冊になっている。価格は122Euros。アップされたpdfと比べてみると、もちろん内容は同じなのだが活字の組み直しをしているらしくタイトル字のレイアウトなどが微妙に異なる。pdfファイルは冒頭に論文のレジメやキーワード、著者のサインなどが見られるが刊行本は謝辞から始まっている。すなわちpdfのほうは論文のオリジナルで、刊行本のほうは「論文複製の国立アトリエ」(ANRT)でリプロダクションされたものとわかる。複製本は字は小さいがくっきりしているのでパソコンで見るより読みやすい。
改めて頁をめくってみると、本は三部構成からなる。第一部「フランス教会の予言主義、プログラム」は12章からなり時代ごと予言に関わるテーマを扱っている。第二部「デルフォイの予言主義、集成」は13章から21章まで、ミラビリス・リベルやムーの永続的予言など個別の予言書を集めている。第三部「サンチュリの予言主義、神託」は22章から30章が当てられ、主にノストラダムスの予言集や暦書について論じている。最後に結論と付録(一次ソースと二次ソースの参考文献と予言書の表紙のコピー)がくるが、それでも90頁ほどのボリュームがある。拾い読みをしてみると、ノストラダムスについても実に様々なテーマを扱っており、まさに宝の山である。
その一部は「ジャック・アルブロンの論文」(
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