予言集の比較についてのコメント
2017-02-19


ギナール以外で各版の原文の分析まで踏み込んで実証している論者はいないのではないか、であるならば、それをもってショマラやブナズラの所説を否定することは妥当ではないのではないか、とは感じています。
ショマラやブナズラの所説はセヴの書簡の日付と反マザランの2詩が含まれていないことで正確な日付の根拠を確認できたとしているが、1605年版の正年代を証明するものとしては弱い。セヴの書簡の日付は1605年だが、六行詩についてはアルブロンのいうようにモルガールが先行している可能性があり、出版年とは直接関係はない。1605年版にはない反マザランの2詩は、1649年に出版された3つの版で付け加えられたために版本の基本的なマテリアルが一致している可能性が考えられる。

他方で、1611年版が先行すると断言しようとするとそれはそれで不自然に感じられる点が出てくるのも事実です。
ここを示していただければ幸いである。いずれにしても断言するにはそれなりの検証が必要というのはまったくその通りで、今後も調査を進めていければと思う。

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