サンチュリ9-44の「l'aduent」について
2021-09-03


現存している最古と見られるストックホルム王立図書館のサンチュリ9-44のテクストに焦点を当てると、「d」という活字が3カ所に見られ、おあつらえ向きにかすれ具合が段階的に変化している。仮に(1)、(2)、(3)とラベリングすると活字がきれいなほうからかすれたほうになる。(グラス市立図書館の標本でも同じ傾向が見られる)同一の四行詩に用いられている活字は同一の規格のものと見ていいだろう。そして(1)と(3)を重ね合わせると見事に一致する。もちろん(2)と(3)の重ね合わせでも同様である。とりわけ拡大してみると「d」の下の丸みを帯びた部分がピッタリ一致している。こうした分析によっても本来の正しいテクストが「l'aduent」であると判別することができる。16世紀末に印刷されたブノワ・リゴー系統の予言集はテクストの校訂の際に、こうしたことを念頭に置いて修正したのだろう。個人的には1568Xこそがノストラダムス予言集の第二部の校訂の際のベースのテクストになりうると考えている。

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[ノストラダムス]

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