星の象徴事典
2008-05-28


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キム・ファ−ネル編著 栗山節子訳  <図説〉星の象徴事典 東洋書林 2008年 を購入した。出版されたばかりの新刊である。本の帯には「鏡リュウシ氏推薦・・・もっとも信頼にいたる占星術辞典」とある。編著者は占星学者で専門は19世紀末から20世紀初頭の近代占星術史研究という。中をひも解いてみると豊富な図版に簡潔な解説が読みやすい。それぞれの時代に活躍した占星術師の項目も見られる。もちろん我らがノストラダムスの見出しもあった。後ろの索引を見ると、17頁、176-177頁とあるとので早速該当部分を開いてみた。

17頁にはアルカビティウス・ハウス方式の項で、ノストラダムスが中世に一般的に用いられていた方式を使用したとある。チャートの分割法とあるが、具体的なチャート図が載っていないので説明だけではちんぷんかんぷんだ。同ページにはノストラダムスの肖像(ベソン版予言集)がある。さて本題のノストラダムスの項を読むと、あれっという箇所が多い。キリスト教のユダヤ人両親なんて何を参照したのだろう。イタリア旅行中に出会った修道士がシクストゥス4世ともある。(伝説的なエピソードとしては5世が正しい)医師としてカトリーヌ・ド・メディシスの庇護を受けたとか、有名なイタリア貴族の一門のためにホロスコープを作成しただの首を傾げたくなる。

著者は英国人とのことでエドガー・レオニくらい読んでいてもおかしくないのだが・・・この項だけで判断するのもどうかと思うが、もっとも信頼たる占星術辞典というのは少々眉に唾をつけねばなるまい。
[ノストラダムス]

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