[URL]
最近は様々なサイトで文献のデジタル化が進んでいる。上のURLのインターネット・アーカイブで"Nostradamus"で検索すると、38冊の文献がヒットする。そのなかで1800年に刊行されたノストラダムス本を見てみよう。原題は長ったらしい。"L'Avenir devoile; ou, Concordance des propheties de Nostradamus, avec les evenemens passes, presens et a venir de la Revolution. Suivie d'un grand nombre d'autres predictions que s'etendent jusqu'en 3797, et d'evenemens interessans predits par ce propete, dont l'accomplissement est prouve par l'histoire d'une maniere incontestable"(解明された未来、或いはノストラダムス予言との一致、過去、現在の事件とともに、来るべき革命の未来まで、3797年まで広がる多くの他の予言、かの予言者により予言された興味深い予言は、異論のないやり方で成就が歴史により証明された)デジタル化されたのは今年になってからである。
1800年といえばフランス革命からほぼ10年が経っている。どんな内容か気になったので早速ダウンロードしてみる。8通りのデータ形式が選べるようになっているが、まずは無難にpdfファイルをクリック。容量は5.07MBとかなり重たい。開いてみるとオールカラーで頁割りもきちんとレイアウトされており、プリントアウトして製本すればそのままファクシミリ版が出来上がる。ざっと眺めると、ノストラダムスの予言の註釈書で百詩篇、予兆詩、六行詩を扱っている。注釈は割合オーソドックスであるが、面白い見方をしている詩もある。ルイ十六世夫妻を詠ったといわれる四行詩の解説はあるが、当時はまだヴァレンヌ事件とされる有名な詩は意識されていない。原文のなかにはラテン語で示されたものもあり、ジャン・エメ・ド・シャヴィニーの『フランスのヤヌス、第一の顔』を参照したのは確実だろう。
百詩篇10-74の注釈では、現在の世界年代は5804年、これは六千年紀の終わりにあたる。そこから1000を数えるとあと196年にすぎない。すなわち千年紀の時代からさほど離れていないことになる。1800年を起点とすると、七番目の数が満了する。この時期に埋葬されたものを象徴する光景が見られる。つまり死者が墓から出てくるのだ。これはキリスト教でいう最後の審判のイメージである。この解釈が示す時期は1800+196=1996年、この年は1999年にも近いが、残念ながら10-72については触れられていない。
セコメントをする