イギリス王室の予言
2023-01-21


『発禁版「シン・都市伝説」大全 知ってはいけない! あのニュースの黒幕&陰謀スペシャル』一見ワンコイン本かと思ったら定価880円だった。昨今の円安の影響か、いろいろなものの物価が上昇しており、ワンコイン本にも価格転嫁の波が押し寄せたのか。表紙を見ると「ノストラダムス「2023年の大予言」とは?」というクレジットが見られる。19世紀のフランスのアルマナックにノストラダムスの名前をつけて枕詞付けしたのと同じようなものか。時代は変われど人の考えることはそう変わりはないのである。本のタイトル通り都市伝説のお話が次々と登場する。物事をいろいろな角度から見るという点では面白く読めた。198頁には「エリザベス女王の死去を的中させ「ノストラダムスの大予言」が復権」とある。そのなかでマリオ・レディングが2005年に発売した本で、「イギリスのエリザベス女王が2022年頃母親の生涯より5年短い96歳あたりで死去するだろう」と解釈した箇所がある。確かに昨年エリザベス女王が亡くなりチャールズ国王が王位を継承したということではレディングの解説は当たったといえる。しかし、ここの部分だけ見てノストラダムスの予言(レディングの解釈)の信憑性を取り戻したとはいえないだろう。2023年の予言として取り上げているのはやはり詩百篇4-100で断片的な引用を行っている。「7ヶ月の大きな戦争があり、悪魔の所業によって人々が死ぬ」「天からの炎が王宮に降り注ぐ」というのを英デイリースター紙などの複数の海外メディアが伝えているとしている。
エリザベス女王の逝去を予言したというマリオ・レディングの"Nostradamus The Complete Prophecies for the Future"未来への完全予言(2006)が手元にある。頁数は340頁。Google Booksで検索してみると、最初の版は1999年で244頁。次に2006年、その後2010年版は368頁、2016年版は444頁の拡張バージョン。2006年版を入手したのは2006年9月、価格は1773円で紀伊国屋のウェブサイトで購入したもの。購入した当時はそれほど精読した記憶もなく年代と予言が並んでいる目次を眺めた程度だったかもしれない。イギリス王室の予言を見て、当該箇所を確認してみた。

この本の構成は項目、日付、四行詩の原文と英訳、予言解釈とサマリーとなっている。2022年の項目には、「英国王位継承」と「イギリスのチャールズ三世の退位」とある。エリザベス女王の逝去した後にチャールズ国王が王位を継承するのは自然であるが退位するというのはどういうことだろうか。詩百篇6-72にはこうある。

 神の感情の激しさを装って
 偉大なる者の妻はひどく不当な扱いを受けるだろう。
 裁判官はそのような教義を非難することを望む。
 犠牲者は無知な民衆の生贄となる。


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[ノストラダムス]

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